No.76 ちょっと!そこの男子! 津留崎優/1巻(完結)/角川書店

 この高校には,1クラスに男子が3人しかいない.そんな彼らに与えられたのはハーレムのような学園生活か? 否! 圧倒的な女子のパワーに負け,雑用を押し付けられ,休み時間にはベランダに追いやられる辛い日々...津留崎先生の代表作「箱入りドロップス」とは180°違った"絶望”学園コメディーなのです.雫みたいなピュアで可愛いな女の子は一切出ません.女子高生の真の姿を見て我に返るがいい・・・!女子たちに虐げられる男子たちが不憫でかわいそう.でも笑っちゃう.四面楚歌の男子たちに明日はあるのか!? いや~ここまでひどい作品とは思いませんでした(褒め言葉).


No.77 スターマイン ストロマ/8巻(連載中)/ぱれっと

 流れ星に「彼女がほしい」と願ったら,美少女9人+1人が現れて家に押しかけてきた.そこから主人公行成の彼女の座をめぐり,女の子たちの熱い戦いが始まる・・・!? 彼女候補の9人は,それぞれ「属性」が違っていて一人ひとりのキャラが立っています.例えば,ツンデレ,メガネっ娘,妹,エロなど.彼女たちの中で風見が一番正ヒロインっぽいですが,9人全員がヒロインで,全員に見せ場があります.作品の設定自体はありがちなものの,全体的にレベルが高く安心して読み進めていけます.ぱれっとが誇る人気作なのですけれど,アニメ化はまだでしょうか?


No.78 ぺたがーる ひみつ/3巻(連載中)/キューン

 タイトルの通り,貧乳女子を主人公にした作品です.主人公のひいちゃんは貧乳がコンプレックスの女子高生.しかも巨乳の友人に囲まれ,コンプレックスは膨らむばかり(胸は膨らまない).「巨乳は滅べ 巨乳が好きな男共も滅べ」と言うほど巨乳を嫌っていますが,内心巨乳を羨ましく思ってるんです. 胸の大きさをネタにする4コマは安直だと思っていましたが,この作品は胸のネタしかありません.それでも読んでいて飽きることはありませんでした.貧乳&巨乳ネタだけでここまで描けるものなのですね.これは素直に「すごい!」と思います.


No.79 魔法少女パラケル えのきづ/2巻(休載中)/マイクロマガジン社

 小学三年生の女の子を主人公にした魔法少女モノ.セオリー通りに異世界のマスコット的な妖精が突然現れて,主人公を魔法少女にしてくれるんですが,まずこの妖精のデザインが変!オッサンのような顔に足が生えた風貌をしていて,この作品がギャグ4コマであると読者に認識させます.ところが「ギャグ漫画として読めばいいんだ」と思って読み進めていくと,意外にもバトルや冒険要素が多く,熱い展開が繰り広げられます.ギャグ作品でありつつも,ちゃんと「魔法少女作品」になっているのが面白いです.


No.80 アキナイ☆ダマシイ 胡桃ちの/3巻(完結)/双葉社

 大阪での経営コンサルタントの仕事を辞め,地元の岡山に帰ってきたトコ.しかし彼女が目にしたのは,すっかりさびれてしまったシャッター街.商店街では良い物を売っているのに,お客さんが来ない.そこでトコは,経営コンサルタントで学んだノウハウ,持ち前の行動力,そして人脈を駆使し,元気な商店街を復活させる一手を次々と打ち出していく...! 作品のテーマがはっきりしていて,ストーリー性もバッチリ.ちょっと上手くいきすぎかなと思う部分はあるけれど,ポジティブな気分になれる作品です.胡桃ちの先生の作品の中で,一番気に入っています.


No.81 妄想テレパシー NOBEL/5巻(連載中)/ツイ4

 女子高生の中野さんには,人の心が読める能力があった.だから,同じクラスで人気者の戸田くんが,自分に好意を抱いているのを知っている.そして,いつも自分をオカズにエロい妄想をしていることも...本作の鍵となるもう一人の登場人物が,ライバルキャラのマナ.戸田くんに片思い中で,最初は中野さんに敵意を向けていました.が,次第に中野さんとの間に友情が芽生え,ついには中野さんの秘密を知る最初の人物となるのです.タイプが全く異なる二人の友情が育まれる展開は本作の見所です.ちなみに本作,現実のシーンは白黒で,心の声はカラーで描かれるという工夫がしてあります.


No.82 聖★高校生 小池田マヤ/11巻(完結)/少年画報社

 いじめられっ子だった男子高校生が美術講師の美園と出会い,そこから様々なショッキングな出来事を経験し,その度に変貌を遂げていくという作品.私が知る限り最も長いストーリー4コマであり,その内容は非常にディープ.主人公が自慰行為に目覚め,その後幼馴染を犯したり,男に掘られたり,No.1ホストになったり,風俗嬢のヒモになったり.さらに美園のライフワークは,(さすがに書くのを控えるレベル)だったり.正直,かなり読み手を選ぶ作品です.しかし,これほどまでに濃い内容のストーリーを4コマ漫画で描ききったという点においては,間違いなく4コマ史に残る作品だと思います.


No.83 ななめ下いくナナコちゃん 吉沢緑時/1巻(完結)/秋田書店

 下校ちゃん,解脱ちゃん,国語ちゃんといった女の子のキャラクターが登場し,世の中のちょっとした不条理に切り込んでいく風刺(?)4コマ.単行本の表紙のセリフ ~「だれでもトイレ」ってビッチっぽくないですか?~ これだけでこの作品がどういう作品かわかりますね?こんな感じの「ナナメ下」の発想のオンパレードです.私は本作を気に入りましたが,人によって合う/合わないが分かれるタイプの作品かもしれません.


No.84 ひとり暮らしの小学生 松下幸市朗/3巻(完結)/宝島社

 1980年代の江ノ島・・・両親を亡くした小学4年生の鈴音リンは,たったひとりで食堂を営んでいました.しかしリンは料理の腕がサッパリで,ほとんどお客さんは来ません.貧しい暮らしを強いられているリンを見かねた,わずかな常連客が店を支えているのでした.そんな貧しい環境にも負けず,リンは明るく毎日を過ごしていました.道で拾った100円を交番に持っていったら,おまわりさんがお礼に100円をくれた.そのお金で,前から食べたかったたい焼きを買いに行ったら,おじさんがたい焼きを3つもくれた...切なくて,心が洗われるような気持ちになって,最後はちょっと泣いてしまうかも.


No.85 新宝島 手塚治虫/酒井七馬(原作)/1巻(完結)/育英出版

 手塚治虫先生が描いた最初の長編漫画がこの作品.少年ピート君が宝の地図を見つけ,知り合いの船長の船に乗り込みます.その後,宝の地図を奪いにきた海賊に船を襲われ,ピート君たちは海へ投げ出されてしまいます.漂流の末たどり着いたのは,宝の地図に描かれていた島!ピート君はこの島の宝を探しに出かけるのですが... ワクワク感がたまらない冒険漫画で,最後は意外な展開で幕を下ろす秀逸なストーリー.昔の作品と侮るべからず.「さすがは漫画の神様だ・・・!」という感動を私は覚えました.4コマ形式ではありますが,4コマ目にオチをつける作品ではありません.


No.86 堕天使の事情 神仙寺瑛/3巻(完結)/竹書房

 神仙寺瑛先生の人気作「天使の事情」の続編.前作は保育園の赤ちゃんたちのお話でしたが,本作は中学1年生に成長した彼らを描く学園コメディーです.これまでの登場人物に加え,部活動の先輩など新しいキャラクターが加わりました.なお,主人公の太一はヤンキーな見た目とは裏腹に,園芸部と華道部を掛け持ちします.実は私,前作の「天使の事情」にはあまり興味がわかず,1巻しか読んでなかったんです.しかし若人の青春模様が描かれる本作はとても気に入りました.前作を読んでいなくても十分に楽しめる仕上がりになっています.


No.87 まじかるストロベリィ まつもと剛志/10巻(完結)/白泉社

 植物が好きな大学生,日下部光太のもとに植物の妖精が現れます.妖精の名前はいちこ.いちこは光太の家に居候するようになります.いちこは見た目も中身も子供っぽく,大好きな光太とにゃん^2する(=じゃれつく)平和な日々を送ります.光太の後輩のほんわか女子・日夏や,園芸部顧問の太刀花先生といった人物や,いちこ以外の植物の妖精も次々と登場し,巻数を増すごとに賑やかになっていきます.登場人物はみんなピュアな良い子で,この作品を読んでいると優しい気持ちになれます.最後にはとあるキャラクターの意外な正体が明かされたりと,ストーリーも読み応えがあります.


No.88 八十亀ちゃんかんさつにっき 安藤正基/4巻(連載中)/一迅社

 東京から名古屋に引っ越してきた男子高校生.「名古屋って意外と方言も少ないしフツーの街だな~」なんて思っていたら,どえりゃあ名古屋弁の女の子に遭遇します.彼女の名前は八十亀ちゃん.主人公は八十亀ちゃんと同じ写真部に入部し,彼女から次々とカルチャーショックを受けることとなります.名古屋はいいとこ一度はおいで パスポートなくても入れるでよ~ 独自文化を発達させた都市,名古屋への愛と自虐ネタがたっぷり詰まった4コマ漫画です.実は私も小学校~高校まで名古屋に住んでいたので,この作品にはとても愛着が湧きました.


No.89 数学女子 安田まさえ/5巻(完結)/竹書房

 理学部数学科の女子4人の日常を描いた作品です.かなり珍しいテーマを選んだように思いますが,奇を衒ったわけではなく,リアルな数学科の実態をきちんと描いているのが素晴らしい.それも単行本5巻をかけ,学部4年間のイベントや恋愛要素などをみっちり盛り込んでいます.数学科といえば,天才だが変人が多く,就職ができない,学問で食べていけるのはほんの一握り,といった暗い部分もかなりあります.そうしたところも隠さずに描いているところにリアルさを感じますし,そんな環境でも自分の道を進んでいこうとする主人公たちが輝いて見えます.理数系の読者は読むべし!


No.90 父とヒゲゴリラと私 小池定路/6巻(連載中)/竹書房

 みちるには,お母さんがいません.お母さんは,天国に行ってしまいました.そのかわり,みちるの家にはヒゲゴリラがいます.ヒゲが生えていてゴリラみたいだからヒゲゴリラです.この作品は,みちるとお父さんとヒゲゴリラの3人の家族のおはなしです. 「大人に読んで欲しい4コマ」といえばこの作品を挙げる人が多いのではないでしょうか.笑い・悲しみ・喜びがぎゅっとと詰まった傑作です.私が特に気に入っているシーンは,みちると遊んでくれる部下の女性が最愛の妻と重なって見えてしまい,そこに幸せを感じることに葛藤するみちる父. みんなが,未来を向いて歩いて行く.


No.91 イイタさんペイロード 玄鉄絢/1巻(連載中)/コアマガジン

 ちょっとワケアリの女ふたりが,車を魔改造しながら車中泊で日本列島を旅する旅行記4コマです.登場人物のハチャメチャな行動が印象的ですが,かなり丁寧な描写で描かれています.4コマといっても毎回オチがあるわけではなく,ストーリー漫画を4コマのコマ割りにした形式をとっています.初めてこの作品を読んだとき,「こういう4コマもあるのか!」と膝を打ちました.主人公のイイタさんは,風貌といい,破天荒な行動といい,「究極超人あ~る」の鳥坂先輩を連想させます.掲載誌はR18雑誌ですが,本作にはH描写はないです(ただし,単行本に同時収録されている別作品はR18です).


No.92 宮本さん本気でヤメてくださいっ いわさきまさかず/2巻(完結)/だいおうじ

 電撃だいおうじが創刊した時に表紙を飾ったのがこの作品です.小国モノノフ王国の王子(実際は姫)と,その執事の宮本とのやり取りを中心に描くギャグ4コマ.宮本は容姿端麗なドSで,あの手この手を使って王子をいじり倒す...という内容です.設定自体は割とよくあるものだと思いますが,ギャグのキレとテンポが非常によく,面白い作品に仕上がっています.描き込み量が多い割にはスイスイ読めるのも好印象です.


No.93 タイニードライブ 大石まさる/1巻(連載中)/少年画報社

 一人暮らしの高校生・すわ子の元に,突然すわ子の姉を名乗る人物がやってきた.なんと父親が知らないうちに再婚して,知らないうちに姉ができていたのだ.そんなこんなで,すわ子とその姉・ルーミのスッチャカメッチャカな二人暮らしが始まる... この作品,どことなく「ドラえもん」を連想させます.絵柄も昔の漫画っぽいですし,内容もSFチック.すわ子とルーミが空を飛んだり,突然体が大きくなったり.空想のような世界に暮らす二人の日常が面白おかしく描かれています.ネタが独創的すぎて,作者のセンスしか感じない...そういう作品です.またとんでもない4コマが誕生したもんだなあ.


No.94 サトコとナダ ユペチカ/2巻(連載中)/ツイ4

 アメリカでルームシェアをしている大学生,日本人のサトコとサウジアラビア人のナダ.イスラム教徒,とりわけ女性は不自由を強いられていると思われがちですが,その文化に生きる本人たちは違った意識を持っていました.サトコは,意外なほど快活なナダと暮らすことで,これまで知らなかったイスラムの文化を学んでいきます. この作品は,私にとってとても勉強になる作品でした.ムスリムに対して親近感が湧きましたし,「留学して他国の文化を学ぶって,こういうことなんだ」と感じました.最初に読み始めたときは,まさかこんなに面白い作品だとは思いませんでした.


No.95 ことはの王子様 渡辺純子/2巻(完結)/KR

 大金持ちのお坊ちゃま・せのお様(5歳)と,お屋敷のメイド・ことはを中心に描かれるコメディー作品です.ことは以外にも個性的なメイドが登場し,ドタバタ劇が繰り広げられます.同じ作者の作品「まゆかのダーリン!」のスピンオフとして2004年に連載が始まった,きらら初期の作品です.今のきらら作品とは違い,ギャグ要素・ラブ要素・お色気要素が強めです.個人的にはとても読みやすいうえ,安心して笑える作品だと思います.なお,ことはは平成生まれであると明言されてますが,酒癖が悪いという特徴があります.(あれ?)


No.96 2年2組のスタジアムガール 須賀達郎/1巻(完結)/双葉社

 万年最下位のプロ野球チーム,ムーンナイツの熱狂的なファンであるスズは,ムーンナイツが好きになりすぎた結果,チームのチアリーダーになりました.本作は,スズたちチアの舞台裏を描いたワイド4コマです.プロ野球ファンならニヤリとするようなネタもたっぷり散りばめられています.ムーンナイツのモデルは横浜DeNAベイスターズ.本作の連載が打ち切りになった直後,本家のベイスターズは19年ぶりに日本シリーズに出場しました.この時まで連載が続いていてほしかったです.ちなみに,表紙のスズの握りはサークルチェンジですかね.


No.97 概念 さんかくやま/1巻(完結)/富士見書房

 脱力系シュール4コマに新しい作品が仲間入りしました.この作品の特徴は,コマ枠やコマの間のスペース,オノマトペといったマンガ表現を使ったネタが多いことです.面白いところに目をつけたなあと感心する反面,奇を衒ったネタが全て似たような印象になっているので,台詞回しなどでもうひと工夫欲しいかなと思います.また,登場人物が5人いるようですがそれぞれに個性がないので,キャラ付けするか,登場人物を二人だけにするかにした方がよかったかな.


No.98 だけど温田さんはひとりでデキない 町田すみ/2巻(完結)/タイム

 温室育ちの温田さんは,就職して一人暮らしを始めるものの,一人じゃなにもできません.それでも「自分ひとりでなんでもできるようになりたい」という熱意だけはありました.そんな温田さんは,ひとりでいるのが好きな同じ職場の富崎くんに感心し,彼につきまとうようになります... 天真爛漫な温田さんのぱあ~っとした笑顔に癒やされますし,彼女の「何もできなさ」には笑わせられます.終盤にはちょっぴりラブ要素もありますが,基本はほのぼのギャグ作品.安心して読める,タイム系作品らしい良作です.


No.99 ドクター秩父山 田中圭一/3+2巻(完結)/小池書院ほか

 破天荒なグラサン外科医,秩父山が主人公のギャグ4コマ.連載が始まったのは昭和ですが,ワイド4コマ形式となっており,時代を先取りしていた感があります.それは置いといて...本作の特徴は何と言っても汚い下ネタとブラックジョーク.特に「ドクター秩父山だっ!!」に改題してからは下ネタに磨きがかかり,隠す部位も全部描いちゃってます.しかしギャグのキレは一級品で,下ネタに抵抗がない人にとってはクッソ笑える作品でしょう.何度も復刻版が発売されているあたり,この作品の根強い人気が伺えます.


No.100 君を回したい。 梅山たらこ/1巻(完結)/講談社

 自宅のトイレットペーパーの芯が可愛い女の子(しかも裸)になっていた!トイレットペーパーを回すほど,彼女の服(?)はなくなっていき,最後には... というちょっぴりエッチな作品(全年齢向け)です.出落ちと思われるような設定,かつ登場人物も少ないにも関わらず,ネタが豊富で飽きることなく楽しめました.主人公の母が謎に包まれた強キャラというのが特に面白い.ただ,ラストがかなり強引な感じになってしまったのは残念でした.